SHINGUUZENJI

新宮禪寺は、日本最南端にある黄檗宗の寺院であり、相良三十三観音巡りの三十二番札所でもあります。

境内には樹齢五百年を超える大イチョウや紅葉が数百本植えられており、その美しさと静寂な空気感が魅力です。

黄檗宗は、隠元禅師によって江戸時代に開かれた日本の禅宗の一つであり、禅仏教だけでなく、「美術・医術・建築・音楽・史学・文学・印刷・煎茶・普茶料理」など、多岐にわたる文化的な面にも影響を与えた宗派です。

新宮禪寺は、室町時代の応永十二年(1405年)に建立され、六観音像が安置されましたが、戦国時代の天正四年(1576年)に火災で全焼してしまいました。

その後、相良十八代の義陽公が新たに六体の像を造立し、数回の改修を経て現在に至っています。

観音立像脇の参道は新宮禪寺のもともとの道であり、歴史を感じさせる場所です。